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企画展 幕末維新 時代の群像展 ~土佐の社会と人物~

終了
激動の幕末維新――。時代の転換期に先人たちはいかに立ち向かったのか

2018/09/14 - 2018/11/26

江戸から明治へと時代が変わる転換期、欧米列強との接触により、日本は短期間のうちに急速な速さで国際社会のなかに組み込まれて行きました。およそ260年続いた幕府と藩を基本とする社会秩序は大きく動揺し、日本の各地で新たな時代に向けた混乱と模索が繰り返されて行きます。
この時代、土佐においても様々な分野で時代と対峙する人々が現れました。とりわけ、国家・社会のあり方をめぐる政治の分野において、全国の動きと関連し合いながら、後世に名を残す人物が多く現れています。また、芸術文化、ことに画壇の世界において、個性的な絵師たちが現れました。
本展では、これら政治面と文化面で活躍した人々を主に紹介し、幕末維新という一大転換期に、土佐の人々はどのように生き、行動したのか、あるいは自己の感性をどのように表現したのか、人物にゆかりの資料や作品を通して、時代性や人間性に迫りたいと思います。
開催期間 2018/09/14 - 2018/11/26
休館日 なし
観覧料 ■観覧料 700円(団体20名以上560円)
■高知城とのセット券 890円
※高校生以下は無料
※高知県・高知市長寿手帳所持者は無料
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳所持者と介護者(1名)は無料
●観覧券は当日のみ有効です。(年間観覧券は除く)
備考9月21日(金)~24日(月・祝)は21:00まで開館延長します。

展示の見どころ

人物に焦点を当て、歴史資料と絵画作品が一堂に!

土佐の幕末維新といえば必ずと言っていいほど名前があがる約20名の人物に焦点を当て、ゆかりの資料や作品を一堂に展示します。

吉田東洋や武市半平太、坂本龍馬や吉村虎太郎など政治の世界で活躍した人物と、絵金や河田小龍など絵画の世界で活躍した人物、それぞれのゆかりの資料が同じ空間で出会います。

幕末の激動を伝える数々の歴史資料を、河田小龍の静寂感漂う水墨山水図屏風が見守るという幕末当時さながらの空間体験を演出しています。

 

河田小龍筆 水墨山水図屏風(六曲一双屏風) 高知県立美術館所蔵

展示期間=10月21日(日)~11月26日(月)

上記以外の期間は、河田小龍筆「文王太公望図屏風・五柳先生図屏風」を展示

 

 

 

 

 

 

 

 

すべてリアルタイムの筆跡!

山内容堂・吉田東洋・武市半平太・吉村虎太郎・坂本龍馬、そして徳川慶喜まで、すべて幕末当時のリアルタイムの原資料を展示します。激動の時代のリアルタイムの本人の筆跡をぜひご覧ください。

 

山内容堂筆 七言古詩 嘉永6年(1853) 当館所蔵

 

一橋(徳川)慶喜書状 山内容堂宛 (慶応2年・1866)7月30日 当館所蔵

 

 

吉村虎太郎書状 父母宛 (文久3年・1863)4月1日 佐川町立青山文庫所蔵

 

坂本龍馬書状(ねぶとの手紙) 姉乙女宛 (元治元年・1864)6月28日 当館所蔵

 

3つの奇跡が一つの展示室で!

①奇跡の一枚「吉田東洋肖像写真」

万延元年(1860)、ジョン万次郎がアメリカから持ち帰った撮影のための機材と技術で、幕末を代表する希代の政治家吉田東洋を撮影した、ガラス板写真のオリジナル原板です。わが国の写真文化史の上でもきわめて貴重な奇跡の一枚です。

 

吉田東洋肖像写真(ガラス板写真、オリジナル原板)文久元年(1861)正月29日  当館所蔵

*オリジナル原板は11月17日(土)~26(月)まで10日間の限定公開です。

上記以外の期間は、複製(レプリカ)を展示します。

 

②奇跡の一通「久坂玄瑞書状 武市半平太宛」

文久2年(1862)正月、長州の尊王攘夷運動の主導者久坂玄瑞から、土佐勤王党の盟主武市半平太に送られた書状です。長州から土佐へと手紙を運んだのは坂本龍馬と考えられる書状です。久坂から武市、しかもそれを運んだのが龍馬という幕末ファンまさに垂涎の奇跡の一通です。

 

久坂玄瑞書状 武市半平太宛 (文久2年・1862)正月21日 当館所蔵

 

③奇跡のコラボレーション

土佐の幕末を代表する絵師金蔵、通称絵金。絵金が描いた安政の南海大地震に関する「絵本大変記」と「土佐震災図絵」を同時に展示します。普段は別々の機関に所蔵されている資料で、2冊同時に展示されることは滅多にありません。ぜひこの機会に2冊同時にご覧ください。

 

絵金筆 安政大地震絵本大変記 江戸時代(幕末) 高知県立図書館所蔵

 

あの名言がよみがえる!

日本人なら一度は聞いたことのある板垣退助の名言「板垣死すとも、自由は死せず」。この言葉は、明治15年(1882)4月、現在の岐阜市で暴漢に襲われた際に、板垣が発言した言葉として伝えられています。本展では、この時、犯人が犯行に及んだ凶器である短刀を展示します。板垣の体を傷つけたまさにリアルな一品です。

 

板垣退助被害短刀 高知市立自由民権記念館所蔵

 

城博ならではの楽しみ方! ~フィールドミュージアムのなかの博物館~

高知城歴史博物館はまさに幕末維新のフィールドミュージアムのなかに建っています。展示室で武市半平太の獄中書簡、それも切腹を命じられた日の書簡を見学したあとに、博物館すぐ近くの武市半平太最期の地を訪ねてみたり、展示室で暗殺一年前の吉田東洋の写真を見学したあとに、吉田東洋の暗殺地点を訪ねてみたりと、展示室とその事件の起きた現場を一緒に見学するという高知城歴史博物館ならではの楽しみ方ができます。

 

武市半平太獄中書簡 (慶応元年・1865)5月28日 当館所蔵

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武市半平太筆 墨梅図 江戸時代(幕末) 当館所蔵

 

企画展「幕末維新 時代の群像展 ~土佐の社会と人物~」の開催期間中(9/14~11/26)は特別展示室内のみでのカメラ、ビデオその他の一切の撮影はご遠慮いただいております。(携帯電話やスマートホンによる撮影もご遠慮ください)

ご理解とご協力をお願いいたします。

 

 

展示資料

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